おりものの異常

色がついているおりもの

下記に該当するおりものがあれば、何かしらの疾患の可能性があります。

上記はおりものの状態・症状の代表例であり、該当しない場合もあります。

おりものの量が多い

多量でも、臭いや色の異常、外陰部のかゆみなどがなければ、「子宮腟部びらん」の可能性があります。
子宮腟部びらんは、閉経前の成人女性の80～90%に起こるよくある症状で、大きな心配はいりません。
なお、おりものの量が著しく多い、もしくは出血が頻発する場合は、当院までご相談ください。
特に、おりものの分泌が少ない思春期前の方、閉経後の方で、突然おりものの分泌量が多くなった場合は、何かしらの問題が想定されるため、当院を受診ください。

おりものに臭いがある

嗅覚の程度には個人差があるため、臭いの異常をチェックすることは困難だと思います。
しかし、「臭いがきつくなった」「いつもと違う臭いがする」といった際は、何かしらの疾患の可能性があります。
また、腐ったような臭いがする際は、コンドームやタンポンなどが膣内に残存し、雑菌が増殖することによって起こっている場合もあります。
悪臭の他にも、外陰部の痛み・かゆみ、おりものの色の異常などが起こっている場合、性感染症の恐れもあります。
特におりものの異常は、性感染症によって起こることがほとんどです。
おりものは、体調や生理（月経）周期によって、量や色などが変化します。
健康な時のおりものと比べることで、おりものに問題がないかチェックしましょう。

性器カンジダ症

カンジダはカビ（真菌）の仲間です。外陰部に日頃から存在している常在菌ですが、疲労が蓄積するなど身体の免疫力が落ちている時や、抗生物質を飲んでいる時に過剰繁殖することで、発症することが多い感染症です。
陰部のヒリヒリ感やかゆみ、おりものの増加などの症状が起こります。
薬物療法による治療が基本で、抗生物質が含まれる軟膏や膣錠をお出しします。

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細菌性腟症・細菌性腟炎

細菌性腟症とは、膣内の乳酸桿菌と呼ばれる乳酸菌を中心として常在菌のバランスが乱れ、嫌気性菌など様々な菌に変化した状態です。
結果として、炎症が確認されると細菌性腟炎と言われます。
疲労や心身のストレスによって、免疫力が落ちた状態で生じやすいです。
症状は、外陰部周辺の生臭ささ、おりもの（サラサラ、灰色）の増加などです。稀に、不正出血や下腹部痛なども起こります。
治療では腟内を洗浄し、抗生物質の内服薬や腟剤を使用します。