ブライダルチェックについて
将来的に妊娠したいと考えている方に受診いただく健康診断のことです。
妊娠の前に、ご自身が妊娠しても問題ない身体の状態かをチェックします。
婦人科にご相談いただく際のファーストドックとしてご活用ください。
検査項目
一般的な検査内容
- 問診
- 血圧測定
- 体重測定, BMI測定
- 内診
- 超音波検査
- 子宮頸部細胞診断 (癌検診)
- 感染症検査 (B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV)
- 風疹抗体価検査
- プロラクチン
- 甲状腺スクリーニング (FT4, TSH)
- AMH検査(抗ミュラー管ホルモン)
- HbA1c
- 膣内細菌培養検査
- 淋菌およびクラミジア・トラコマチス同時核酸検出
オプション内容
- ビタミンD
- 貧血スクリーニング (Hb, 血清鉄, フェリチン)
- 妊娠前感染症オプション①:麻疹, トキソプラズマ
- 妊娠前感染症オプション② : サイロメガロウイルスIgG
- 抗精子抗体
- 血液型 (ABO型、Rh型)
検査項目の説明
問診
妊娠や月経に関すること、既往歴などを確認します。お悩みがあれば遠慮なくご相談ください。
内診、超音波検査
超音波機器を膣内に入れ、卵巣や子宮の状態を念入りに確認します。
子宮頸部細胞診断
(がん検診)
子宮頚部(子宮の入口)の細胞を取り、頸がんや前がん状態になっていないかをチェックします。
※金沢市の「女性のヘルスチェック」「子宮がん検診」としては受診できませんので、ご注意ください。
感染症検査
(B型肝炎(HBs抗原)・C型肝炎(HCV抗体)、
梅毒(RPR, TP抗体)、HIV)
性感染症の有無を血液検査で確認します。稀に、自覚症状が現れず、気づかない間に感染している場合があります。
また、妊娠中に胎児に感染する恐れもあります。
風疹抗体価検査 (HI法)
風疹という急性の発疹性感染症への免疫力がきちんと備わっているかを確認します。
免疫力が十分でない方が妊娠初期に発症すると、胎児にも感染し「先天性風疹症候群」に繋がる恐れがあります。
免疫力が不十分な場合は、妊娠前にワクチン接種を受けることを推奨します。
プロラクチン
潜在性高プロラクチン血症という、自覚症状がなくてもプロラクチンが高い状態になっている場合があります。
この場合、排卵が起こりづらく、月経不順や不妊症に繋がります。
甲状腺スクリーニング (FT4, TSH)
甲状腺ホルモンの問題で体調不良や月経不順に繋がります。
AMH検査
(抗ミュラー管ホルモン)
卵巣内に残っている卵子を確認します。
HbA1c
糖尿病の有無を調べます。
淋菌およびクラミジア・
トラコマチス同時核酸検出
(PCR法)
性感染症検査の1つです。女性は自覚症状が乏しく、放っておくと不妊症に繋がる恐れがあります。
オプション内容
ビタミンD
ビタミンDは、女性の健康のために欠かせない栄養素の一種で、骨の健康を保つ役割も持ちます。
しかし、現代人は食事から摂る量が少なくなってきています。
また、紫外線の作用で活性化する特徴を持ちますが、現代の女性は紫外線をなるべく浴びないようにするため、ビタミンDが足りなくなることが多いです。
また、妊娠中・授乳中に赤ちゃんの骨の成長を促す役割も持ちます。
貧血スクリーニング
(Hb, 血清鉄, フェリチン)
女性は月経が起こるため、男性よりも貧血が起こりやすいとされています。
また、子宮筋腫などの子宮の疾患や過多月経では、息切れや動悸、立ちくらみ、めまいなどの貧血症状が起こる場合もあります。
さらに、妊娠中は貧血が起こりやすくなるため、貧血が起こっている場合は妊娠前に解消することが重要です。
フェリチンは体内の鉄の貯蔵を表す数値であり、数値が低いと妊娠が難しくなるとも言われています。
妊娠前感染症オプション①
(麻疹, トキソプラズマ)
麻疹(はしか)の抗体の有無を確認します。妊娠中にトキソプラズマに感染すると、赤ちゃんの肝臓や目、脳に異常が生じる恐れがあります。
免疫が不十分な場合は、妊娠中の感染を防げるように注意が必要です。
妊娠前感染症オプション②
(サイロメガロウイルスIgG)
唾液や母乳、血液、尿、性行為などから感染し免疫がある方が多いですが、日本の成人女性の3割は免疫を持っていないとされています。
妊娠中に胎児に感染すると、死産・流産、聴力や脳の障害などに繋がる恐れがあります。
トキソプラズマと同じく、免疫が不十分な場合は、妊娠中の感染を防げるように注意が必要です。
抗精子抗体
精子の運動をブロックする「抗精子抗体(anti-sperm antibody:ASA)」の有無を確認する血液検査です。
血液型 (ABO型、Rh型)
赤血球表面の抗原とその抗体を確認します。
Rh抗体が陰性の方が妊娠すると、妊娠中に胎児が貧血になる恐れがあります。
費用
項目 | 費用(税込) |
---|---|
初診料 | 3,300円 |
再診料 |
1,100円 |
ブライダルチェック シンプル(超音波検査、子宮頸部細胞診(癌検診)、・淋菌およびクラミジア・トラコマチス同時核酸検出) |
15,400円 |
ブライダルチェック 妊活セット(シンプルの内容に加え、感染症検査 (B型肝炎・C型肝炎・梅毒・HIV)、風疹抗体価検査、プロラクチン、甲状腺スクリーニング (FT4, TSH)、AMH検査(抗ミュラー管ホルモン)、貧血スクリーニング、血糖値、HbA1c、ビタミンD) |
30,800円 |
ビタミンD | 1,540円 |
貧血スクリーニング (Hb, 血清鉄,フェリチン) |
1,540円 |
妊娠前感染症オプション① (麻疹, トキソプラズマ) |
3,300円 |
妊娠前感染症オプション② (サイロメガロウイルスIgG) |
2,200円 |
抗精子抗体 |
5,500円 |
血液型(ABO型、Rh型) | 1,100円 |
AMH | 6,600円 |
※基本料(初診料、再診料)が別途追加されます。
※【子宮頸部細胞診断 (がん検診)】は金沢市による「子宮がん検診」「女性のヘルスチェック」として検査を受けることはできません。
よくある質問
生理中にブライダルチェックを受けることはできますか?
生理中の受診はできませんので、「生理と生理の間の時期」から「生理前」にかけて受診するようにしてください。
男性のパートナーもあわせてブライダルチェックを受けることはできますか?
当院では男性のブライダルチェックは実施しておりませんので、ご理解いただけますと幸いです。
ブライダルチェックの所要時間を教えてください。
ブライダルチェック自体の検査は約10分で終了します。
なお、当日の院内の状況によって、待ち時間や検査結果をご説明するまでの時間は変動しますので、ご了承ください。